2018年04月09日 10時33分
トレンドを極める
今後、中国国内のスマートフォン市場には、技術的な面で大きな動きがあるかもしれません。
フルスクリーンスマートフォンは、今後、必ず市場の力関係に影響してくるエレメントです。
ベゼルレスとも呼ばれますが、ベゼルを薄くすることでディスプレイを大画面化したスマートフォンは、各社が続々と投入することを発表しており、
Huawei「Mate 10」や、Oppo「R11s」などの動きが注目されます。
海外に積極的に展開
中国スマートフォンメーカーの多くが海外への展開を模索しています。中国メーカーの多くは、自国、そして新興国市場で成功を収めてきました。
海外展開を模索することは必然とも言えるでしょう。
Xiaomiはスペインを皮切りに、西ヨーロッパへの展開を画策しています。
既に成熟したマーケットでもあるスペインへの進出は、Xiaomiに何をもたらすのでしょうか。
Xiaomiの海外進出 インドでSamsungを抜く?
Xiaomiは2017年第4四半期に、インドでナンバーワンのスマートフォンメーカーとなりました。
これはスマホの巨人Samsungをインドという巨大市場で追い抜いたことを意味しています。
Xiaomiは低価格から中級モデル行きで強さを発揮しており、これがSamsungに勝る理由なのではないでしょうか。
事実、Samsungはこの価格値のモデルで苦戦を強いられています。
Xiaomiは長い時間をかけて、インド市場でSamsungの牙城を崩そうと力を入れてきましたが、ここへ来てようやく1位の座を奪ったようです。
しかし、Samsungはインドではひじょうに知名度の高いブランドであり、完全にSamsungをとらえるためには、まだまだ課題があります。
Samsungはご存知のようにハイエンドクラスの機種で強さを発揮するメーカーです。
このエリアに食い込むためには、独自のハイスペックスマホをうみだすしかないでしょう。
Samsungは巨大企業であり、研究開発においてもXiaomiの先を行っています。
この巨人を追い越すためにはまだまだ時間がかかりそうですが、Xiaomiの本気が大きな山を動かすことができるのか注目です。
Xiaomiがこれまで勢力を伸ばしてきた背景には、インターネットを中心とした、スタイリッシュで低価格な端末の販売があります。
Xiaomiはこの販売方法と、とにかく「ユーザーの声に耳を傾ける」ことで成長してきました。
Xiaomiは、多くの信者と言っても良い、熱狂的なファンを持つことはよく知られているところです。
最近はフィジカル店舗を増やし、大規模なコマーシャルを打つことにより、他メーカーとの差別化を図っているようです。
また、Vivoはロシア進出を計画しています。Vivoは2018年FIFA WORLD CUPロシア大会のオフィシャルスポンサーでもあり、
インドで既にフットボールプレミアリーグのスポンサーを務めるなど、海外のビッグイベントを利用してのマーケティング戦略のノウハウを持っています。
ロシア進出においても、これまでのノウハウを活かした広告展開で市場に飛び込むのかどうか、注目されます。
ただ、ヨーロッパは、中国メーカーにとって、それほどやさしい場所ではないようです。
ヨーロッパではEricssonやNokiaなどが特許を保持しており、「中国メーカーが来ようものなら訴訟で出迎え」という展開も考えられます。
Huaweiのマーケットストラテジー
Huaweiは中国でのシェアがナンバーワンとは言え、儲けの半分以上は海外取引から生まれています。
Huuaweiは女優のスカーレット・ヨハンソンをCMキャラクターとして起用し、大規模な攻勢でヨーロッパ市場を狙っています。
Huaweiは、既にスペインやイタリア、ドイツで多くのシェアを獲得していますが、今後も継続して海外でのプロモーションに力を入れていくようです。
先に特許の話をしましたが、Huaweiは各国や地域での特許訴訟を避けるため、自社が持つ特許の多くを公開しています。
Huaweiのマーケットセグメンテーション
Huaweiのスマートフォンは、中国国内、海外共に、市街地に住む中流から上流階級の、主にプロフェッショナルやビジネスマンをターゲットにしています。
Huaweiは、OppoやVivoといったメーカーとは明らかに差別化することに成功していると言えるでしょう。